激高仮面 ( げっこうかめん )

時々、激高して書く仮面ライター 

明けまして おめ・・・

 この言葉に続けられる新年の挨拶を言えない年の始まりだ。1日の能登半島地震、2日の航空機衝突、昨年から続く自民党裏金事件、とてもおめでとうとは言えない。

 石川県被災地では多くの方が亡くなり、道路は塞がれ避難もできない孤立状態の地区、家を失い劣悪な環境におかれている住民、そして降り始めた冷たい雪。以前と変わらない被災者の様子だ。避難生活の体育館は天井が高くとてつもなく寒い、プライベート空間がない、調理設備もない、トイレも少ない、決して避難所に適していない。避難の過度の負担による災害関連死の原因にもなっているだろう。何故、毎回同じ苦しみを続けさせるのか! 悔しい。

    体育館の第一次避難からもっと速やかに第二次避難所へ移動させられないのだろうか。第二次避難所の用意こそ政治の仕事であり、災害時の避難場所ルールは幾重にも作っておくべきだ。

   1.災害が昨今多発している日本では非難場所の建築が必要。2.できないのなら、公民館等の公共の建物を避難場所に手直しし、寝具、非常食、調理器具、簡易トイレ等を今以上に敷地内に保管する。3.ホテル・旅館等の宿泊施設を指定避難場所として普段から契約しておく。4.隣県との協力パートナーシップを組み避難移動と宿泊を連携依頼しておく。これらは、すでに行われているのかもしれないが、いつも救援の先にいるのは町の被災者でもある職員、医師、看護士、消防士、警察官、自衛隊員、ボランティアだ。ほとんどが自助、共助で、公助があまりにも動きが遅いと感じるからこう思うのだ。

    避難施設大規模建設の絶好のチャンスは東京五輪だった。建築時にマンション契約をせずに、五輪後の平時は都の所有ホテルとし緊急時は避難施設としてほしかった。居住スペース3800、ベッド数18000台、大食堂にトレーニングジムまであったのだから。そうしていれば、それこそレガシーとなり国民・都民は税金の出費しがいがあった。被災者18000人を受け入れ、被災地まで行かずにできるボランティアなら東京に大勢いらっしゃると思う。

 岸田首相は14日に現地を視察し、「何かお困りのことはありますか?」と被災者に尋ねたが、「エエッ? 首相がナンテのんきなことを言っているんだ」と思った。「全部困っています」と被災者が即答したのは当然だ。被災者の気持ちがわからない首相を持った不幸が丸見えだ。ああ、震災に加えて、無情無策の政治災害がまた押し寄せている。

 1995年阪神淡路大震災、2011年東日本大震災、2016年熊本地震等々・・・を経験している政治家集団なのに、常に、そしていまだにその場その場の対策、それも「○○円を払いますよ」で済ませているとは。ああ、何度聞いたか「国民に寄り添って」という言葉、もう使うなよ。政府がヨリソッテいるのは金、裏金だ。

    新聞を毎日読む、一生懸命読む。読めずにたまったら後からでも読む。後から読むと、また違った視点になることに気付く。最近、11月29日の記事を読んだら世耕自民党参院議員が万博の経費について語った言葉が載っていた。「全体としてこういう風に考えているとの姿を示すことが重要」「透明性をもって説明して、国民にも納得していただくことが何よりも重要だ」と。

    ところが政治資金パーティーから1542万円のキックバックを得た説明では「秘書が報告しないまま管理していたので把握できなかった」と言った。彼は2010年に「収支報告時には担当秘書にひとつひとつ質問しながらじっくりと確認し提出している・・」と語っていたんだよ。

    まったく、新年おめでとう とは言えない。