この写真を見た時に〝昔の写真?〟みたいなちよっと異様な感じを持った。
今年の高校野球・甲子園の組み合わせ抽選会だ。(2023.8.14朝日新聞・臼井伸洋氏撮影)
同じスポーツでも野球ってどこか違う雰囲気がある。偏った見解かもしれないが野球について感じていることを記してみる。
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■監督・・・一球ごとに監督がサインを出して、バントや盗塁など攻撃の選択も守備位置もベンチの采配だ。選手はいかに忠実に従うことができるかが大事で、練習はそのためにする。だから状況(試合展開)を見て判断するスポーツの面白さは監督だけが味わっている。監督は偉大だ。
ご存じだろうか、監督が選手と同じユニフォームを着るのは野球だけだ。これは、選手を兼ねていた時代の、いつでも俺が出るぞと言う名残だ。高校では卒業後の進路まで監督が決めることがあるが、大学との関係を大事にしたいからだ。
■野球部・・・入部には高い用具代というハードルがある。アルペンの初期費用調査では、硬式野球65000~80000円で、テニス、バスケ、陸上、サッカー(1万数千円から2万円前後)の約3~4倍だ。一説では最近は野球部に入部できるのは余裕のある家庭で、経済的理由で退部する子もいるそうだ。
甲子園出場校の部員はこの写真のように坊主頭が多い。「坊主にすればうまくなるのか、それなら坊さんはみんな野球がうまいはずだ」と言った監督も出てきたが。
■試合・・・投手交代は告げられてからマウンドでも投球練習をするので時間がかかる。他のスポーツでは交代を告げられてから練習なんかしない。すぐにゲーム再開だ。
野球場に行けば、試合に集中できないほどの太鼓やトランペットで大音響の応援がある。私設の応援団には悪いが近くに座る勇気はない。
■報道・・・甲子園は別格。関係新聞では何面にもわたって掲載され、登録メンバーは詳細に紹介され、勝っても負けても美談になる。スポーツをそんなに美談にしたいのかな。
■大リーグ (文化の違いだろうが)・・・ボールをぶつけても謝らず乱闘には参加義務がある。サイン盗みがあり、防ぐために無線でやりとりをするまでになった。
他のスポーツではおそらく考えられないのは、相手選手にプレイさせない申告敬遠や、ユニフォームをはだけてネックレスにイヤリング、中にはポケットにスマホを入れていた選手もいた。走った時にスマホを落としてばれてしまった選手がいたのだ。
ベンチで菓子やガム(日葵の種)、つば吐き、おふざけ。ちょっとやり過ぎでは?
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最近はエンジョイベースボールを掲げる監督等、日本の指導も雰囲気も変わってきた。スポーツは常に変革され伝わっている。野球は進む方向によっては、ある意味ベースボールを越えていくかも。